日本ではあまり馴染みのないアメリカンフットボールですが、大学スポーツでは盛んで関西にはアメフト強豪校がひしめきます。そんな大学アメフトの日本一を決める大会が、阪神甲子園球場で開催される甲子園ボウル。第78回大会が2023年12月17日(日)に迫る今、観戦に向けて押さえておきたいルールや初心者でも楽しめる試合の見どころについてご紹介します。
What is Koshienbowl ?
毎年12月の第3日曜日に、兵庫県西宮市にある阪神甲子園球場で開催される全日本大学アメリカンフットボール選手権大会の決勝戦のこと。全国8学生連盟(北海道、東北、北陸、関東、東海、関西、中四国、九州)から出場した1校ずつがトーナメント制で戦い、決勝となる甲子園ボウルの出場を目指します。同じ会場、同じ名前で継続しているボウルゲームとしては、アメリカのローズボウルに次いで世界で2番目に古い大会として知られています。
三菱電機杯第78回毎日甲子園ボウルティザー動画
American Football
アメリカンフットボール、略してアメフトは、その名前の通りアメリカ発祥のスポーツです。ラグビーやサッカーと並ぶフットボールの一種で、楕円形のボールを使って2つのチームで得点を競い合います。アメフトはラグビーと違い、攻守のターンがはっきりと分かれており、戦略・戦術を駆使した試合展開が特徴の一つとなっています。
How to enjoy the match
「ルールが難しそう…」というイメージを持たれがちなアメフトですが、基本さえ押さえていればそれほど複雑なスポーツではありません。ここからは大学アメフト界で圧倒的な強さを誇り、甲子園ボウルを何度も制覇してきた関西学院大学FIGHTERS(ファイターズ)の皆さんに、押さえておきたいルールや観戦時の見どころを教えていただきます。またサイドラインからチームを後押しするチアリーディングの魅力にも迫ります。
選手の人数は11人で、全身に防具をつけてプレーします。得点の方法はいくつかありますが、基本的に相手陣地の端にボールを持ち込めば得点成功です。攻撃側には最初に4回の攻撃権が与えられます。パスプレーとランプレーを組み合わせて10ヤード(約9m)以上進むことができれば、新たに4回の攻撃権を獲得。これを繰り返して得点を狙いますが、4回目の攻撃で10ヤードを超えられなかったら攻守交代となります。試合は1クォーター15分ずつの4クォーターからなり、試合終了の時点で得点の多いチームが勝利となります。
アメフトはポジションによって、求められる体格や能力が異なります。大きな体を武器にした激しいタックルや、小柄な選手が見せるスピード感抜群のランプレーなど、それぞれの得意分野を活かして得点を狙うチームプレーが見どころです。またぶつかり合いの肉体的スポーツと思われがちですが、実はフィールド上で緻密な頭脳戦が繰り広げられています。初めはフィールド全体を見て、豪快なプレーや得点時の盛り上がりを楽しんでみてください。ルールが分かってきたら選手同士の細かい駆け引きにも注目してみると、よりおもしろさが増してくると思いますよ。
[取材・撮影協力]
関西学院大学体育会に所属するアメリカンフットボールチーム。1941年に発足し、現在は約170人の選手と36人のスタッフ部門によって構成されている。甲子園ボウルの出場回数は56回で、そのうち優勝回数は史上最多の33回。2022年の優勝で5連覇を決めており、2023年は前人未到の6連覇が期待されている。
チアリーダーは、選手と観客をつなぐ架け橋のような存在です。チームの応援歌に合わせた華やかなダンスや、人が人の上に乗るアクロバティックな技で観客席を盛り上げます。一緒になって歌ったり、ハリセンを叩いたりすることで、どんどん熱気があふれてきます。勝っているときはもちろん、チームが劣勢のときこそスタンドからの応援が必要です。私たちと一緒に、熱い応援で選手たちを後押ししましょう!